研究概要

研究概要

この研究室では,ソーシャルメディアをはじめとするデジタル・コミュニケーション環境におけるユーザ行動とその心理について分析しています。特に、多様なユーザが利用するソーシャルメディアにおいて、人々はどのように自己表現しているのか、相手からどのような印象を得ているのか、精神的に健康にコミュニケーションを行えているのかは重要です。そこで、本研究室ではソーシャルメディアにおける自己呈示と印象形成、健康福祉と社会的支援について研究しています。

また、デジタル環境においては、推薦システムやチャットボットなど様々な知的システム(人工知能技術を応用したシステム)が動作しています。しかし、せっかく高度なアルゴリズムを用いたシステムを開発したとしても、それをユーザが使いこなせていなければ意味がありません。そこで、本研究室では、ユーザの行動心理分析の結果に基づき、知的システムにおけるユーザーエクスペリエンス(User eXperience : UX)の設計も行います。

ソーシャルメディアにおける
自己呈示と印象形成

SocialMediaAnalysisImgS2ソーシャルメディアは、多様なユーザが集まっていること、ライトなコミュニケーションが行えること、様々な表現手段が使えることなど、これまでのコミュニケーションメディアにはない特徴を持っています。そこで、人々がどのように自己表現を行い、それが周りのユーザにどのような印象を与えているのかを知ることは重要です。

本研究室では、InstagramなどのSNSにおいて、写真や動画、テキストなどを通して、どのように自己呈示を行っているのか、そしてそれが好印象(エンゲージメントやフォロワ数など)の獲得につながるのかについて研究しています。特に、表現されたパーソナリティや、自己開示の程度、アーカイブ投稿などの新しい投稿スタイルに注目して研究を行っています。

ソーシャルメディアにおける
健康福祉と社会的支援

Wellbeing不特定多数のユーザが集まるソーシャルメディアにおいては、ユーザーは自分の行動や発言が炎上を招くことにならないかと不安になることがあります。また、時と場所を選ばずにコミュニケーションできる環境は、時にユーザを中毒に陥れます。一方、オープンなコミュニケーション環境は、人々に医療や介護における問題の解決手段を与えることもあります。健康福祉におけるソーシャルメディアの功罪は単純ではありません。

本研究室では、TwitterやFacebook、InstagramなどのSNSにおいて、人々が妬みを感じているかどうか、またどのような人がそれらを感じやすいかを研究しています。また、ポケモンGOのような位置情報ゲームを長く続けている人の特徴の分析や、医療・介護連携を目指した看護記録と介護記録の分析・可視化なども行っています。

知的システムにおける
UX・インタラクションデザイン

1-1marketingImgSオンライン環境では、ビッグデータと人工知能技術に基づく、多くの知的システムが稼働しています。そのようなシステムにレコメンド・サービス(推薦システム)やチャットボット(知的エージェント)があります。これらは、高度な機械学習アルゴリズムや自然言語処理技術で実装されていますが、ユーザーが利用しようとしなかったり、そもそも信頼しようとしなかったりすれば、高性能化する意味がありません。

本研究室では、推薦システムや知的エージェントのを利用するユーザの行動や心理を分析し、より安心して便利に使ってもらえるようなインタフェースを設計しています。例えば、対象ユーザの友人や知り合い、インフルエンサーとの社会的つながりに応じて、推薦システムとのインタラクションをパーソナライズする研究や、ユーザの個性(パーソナリティ)やアイテムの選択傾向から、ユーザの推薦システムに対する信頼度を推定し、自分のアイテム消費行動をリフレクションできるインタフェースの研究を行っています。